とある事情で、発達障害のことを知りたいと思い、発達障害の僕が「食える人」に変ったすごい仕事術を読んでみました。
内容は、発達障害の人が普通に仕事をして社会生活をしていくためのノウハウが詰め込まれています。
しかしそのほとんどの内容が、発達障害でなくとも役に立つものばかり。
特に誰でも持っている仕事での人間関係の悩みは、参考になるものでした。
- 発達障害で周りと馴染めない
- 人間関係に悩んでいる
- 仕事がつらい
- 空気が読めないと言われる
こんな悩みを持っている方なら、発達障害でなくとも一読の価値あり!
本記事では先輩や上司との上手な付き合い方、面倒な飲み会のノウハウなど特に仕事で役に立つものをピックアップ。
- 上司に目をつけられないようになる
- わからないことなど、聞きやすい環境をつくれる
- 飲み会の席での上手な乗り切り方がわかるようになる
こんな風に読めばすぐにでも、職場で実践できるものです。
Contents
発達障害の僕が「食える人」に変ったすごい仕事術の内容とは?

著者は、自身も発達障害の借金玉さん。
早稲田大学卒業後、会社経営の経験もあり現在は営業マンとして生活しています。
経歴だけ見ると優秀な方ですが、発達障害いうハンデをかかえて相当苦労されたようです。
特に成人後、社会に出てからは職場で一人浮いてしまうことが多く、大手銀行に就職が決まったものの2年で退職してしまいました。
本書は、そんな苦労の末に編み出された【普通のことを普通にやるための方法】が書かれています。
1章・自分を変えるな道具に頼れ
2章・全ての会社は部族である
3章・朝起きられず、夜寝られないあなたへ
4章・厄介な友、酒・薬とどう付き合うか
5章・僕がうつの底から抜け出した方法
全5章から構成されている内容の中から、人間関係のノウハウが詰まった2章の、【全ての会社は部族である】の要点をまとめてみました。
発達障害でなくとも人間関係に役立つ3つのノウハウ

借金玉流の仕事術は、全ての会社は部族であるとすること
それは、その会社ごとの決まり事やルール、【カルチャー】が異なるから。
会社ごとのカルチャーは、その会社の中だけで外部と隔絶された独自のもの。
会社の中ではみんなそのカルチャーが正しいと思っているし、間違っているなんて考えもしない。
まさに【部族の掟】みたいなもんです。
例えばハンコの押し方1つとっても、ある会社では、完璧に押されたハンコが望ましいとされています。
しかも上司のハンコに向かって斜めに傾けて押すこと。
これは、上司に向かってお辞儀をしているという概念から。
またある会社では、ハンコなんてどうでもいい赤いシミがあれば十分。
という会社もあります。
端から見ると、どうでもいい【部族の掟】ですが、会社の中では絶対です。
ポイント
この掟に従い守れるかどうかが、職場の自分のポジションを決めるといってもいいでしょう。
空気を読むとは、そのカルチャーをいち早く読み取り順応することに、他なりません
部族の三大通貨①褒めあげ
先輩から仕事を教わる。
これはタダではありません。
教えてもらった分量に対して、敬意と感謝という対価を支払うもの。
ほんとだとしても、こんなこと先輩に言ったって何になるでしょうか?
少なくとも、得することはありませんよね?
借金玉流仕事術は、相手に敬意を表します。
【お前に教わりたくねーよ】なんて腹の中では思っていても、決して口に出したりしてはいけません。
【褒めて褒めて褒めあげよ】が基本姿勢。
そして、褒めるのにはタイミングが命です。
相手が【これを承認してほしい】と思ったとき、「すごいですね」「さすがです」と歯の浮くような台詞をたたき込むのです。
具体的には話の中で、【どうだ?オレ凄いだろ?】的な、お!こいつドヤってるやん!ってときです。
タイミングさえ合えば、相手は【こいつはオレを本気で賞賛している】と思ってくれます。

褒められた先輩はきっと、良い気分で仕事を教えてくれるはず。
これで、わからないことがあっても、聞きやすい環境をつくれます。
ポイント
ほんとうの切れ者には通用しません。
まぁ、頭の良い人なら教え方も上手いので、ウソで褒めたりする必要はないかもしれませんが(笑
部族の三大通貨②面子

オレは聞いてないおじさん
- 誰から順番に話を通していくか
- 誰の意見を最も尊重するか
その場の【パワーバランス】に配慮して、相手の顔を立てなければいけません。
課長と係長ならわかりやすいですが、係長が2人ならどうでしょうか?
仕事の企画などで、【オレはその話聞いてないぞ】、とよくわからない偉いおじさんが入ってきて、シッチャカメッチャカになったことがある経験をした人は多いはず。
これは【面子】を潰されたから怒っているだけ。
どこにもいますよね、ちょっと顔をたてなかったら、すぐ不機嫌になる上司。
借金玉流の仕事術では、サル山のボス猿争いとして表現(まったくその通り)し、こんな面倒な上司の扱い方も詳しく書かれています。
部族の三大通貨③挨拶

会社ごとに挨拶のカルチャーも違います。
「飲み会の次の日は、各部署にお礼の挨拶に行く」
「有給を取得したら、お礼の挨拶をする」
飲みたくもない上司と一緒に酒を飲増された挙げ句に、有給取得したら挨拶しろだ?
有給は権利だろ?
くだらない挨拶ですが、やっておいて間違いありません。
アイツはできる!っていう同期は大抵やっています。
面子と挨拶さえしっかり押さえてやっていれば、職場のボス猿に目をつけられることもないでしょう。
1度でも目をつけられると、「あいつはダメなやつだ」と、ずっと続きますからね。
ポイント
決してビジネスマナーの教科書には載ってないような、会社ごとのくだらない挨拶のカルチャー。
借金玉流の仕事術なら、応用可能なくらい詳しく書かれています。
部族の祭礼・飲み会での乗り切り方

飲み会は【部族の祭礼】である
酒を飲ませて本性を見定め、全員で値踏みする会
確かに新人歓迎会の飲み会の後、好かれる人もいれば、距離置かれる人もいますからね。
アルコールは少なからず、抑制を失います。
酔って自制がきかなくなった本性を見てやろうという、悪魔的な発想がまさに飲み会。
しかし安心して下さい。
借金玉流の飲み会術があれば、なんなく乗り切れます。
- 小上がりに上がるときは全員分の靴を揃える(これできたら、上司からは高評価もらえる確率アップ)
- その場の一番偉い人から、可能な限り順番にお酌しにいく
まずは、この2つを意識して飲み会に臨むこと。
さらに、飲み会で一番困るのが会話の内容。
よく知りもしない上司となんて、何を話して良いかわかりませんよね?
どんな会話の立ち回りをすれば良いかは、本の中で詳しく書かれています。
ポイント
飲み会に無礼講はない。
飲み会が終わった後「あー、疲れた」という感想なら問題ないけど、逆に「楽しかった」なんて思っていたら、飲み会でやらかした可能性がある。
おわりに
- 人から教わったら褒める
- 役職は一緒でも、一番権力を持ってそうな人の面子をたてる
- お礼の挨拶を欠かさない
上記3つは本の中でも、仕事にすぐ役立てそうなものばかり。
借金玉流の仕事術は、快適な職場環境を自分で構築するのに、とてもオススメです。
仕事以外にも役に立つ、内容盛りだくさんの書です。